達成基準1.4.8(視覚的提示)はレベルAAAです。テキストのブロックについて、次の5つを実現するメカニズムが利用できることを求めています。このジャーナルは、そのうち4つを満たしています。
- 文字色と背景色を利用者が選択できる。ジャーナルは両方の色を組にして指定しているため、ブラウザーの色の設定で、両方まとめて置き換えられます。
- 1行の幅が80字以内(中国語、日本語、韓国語は40字以内)。本文の幅は34emで約75字です。ウィンドウを狭めれば、本文も一緒に狭まります。
- 両端揃えにしない。ジャーナルが満たしていないのはここで、W3Cの失敗例F88が確かめるのもこの点です。
- 段落内の行送りが1.5倍以上で、段落の間隔が行送りの1.5倍以上。ジャーナルは行の高さを1.6(達成方法C21の例では1.5)にし、段落の間を1.5em空けています。段落の最終行と次の段落の最初の行は、上端どうしで3.1em離れ、解説書が目安とする単一行送りの250%を超えています。
- 支援技術なしで200%まで拡大しても、1行を読むのに横スクロールが要らない。サイズはem単位なので、本文は折り返されます。
3つ目の理由は、解説書に書かれています。両端揃えの文章は単語の間隔が不ぞろいになり、ページを縦に流れる「白い川」ができることがあります。逆に行が詰められると単語どうしが近づきすぎ、認知に障害のある人の中には、単語の切れ目を見つけにくくなる人がいます。CSSの text-align: justify は、各行の末尾に余った幅を、その行のスペースに分け合わせます。余る幅も、分け合うスペースの数も行ごとに違うため、同じ間隔の行は2つとありません。また、ブラウザーは hyphens で指定しない限り単語をハイフンで分割しないので、収まらない長い単語は丸ごと次の行に送られ、その行に最も大きな余りが残ります。
W3Cの失敗例F88は、まさにこれを判定するものです。一般的なブラウザーでページを開いて内容が両端揃えでないかを確かめ、両端揃えであれば、そのページは1.4.8を満たさないとしています。WCAG 2.2では、メカニズムはブラウザーが提供するものでもよく、コンテンツ自体が提供する必要はないという注記が加わりました。Firefoxのリーダービューのような閲覧モードは、実際に記事を独自のスタイルで組み直します。それでもW3CはF88を失敗例として残しており、Firefoxがリーダービューを出すのは、記事だと判定したページだけです。下の2つの修正は、どちらもページ自体で要件を満たすため、この点に左右されません。